ザ・ホード -死霊の大群-

制作年:2010年
制作国:フランス
上映時間:96分
原題:La Horde
配給:ショウゲート
監督:ヤニック・ダアン、バンジャマン・ロシェ

走るゾンビ=28日後
アスリート並みに走るゾンビ=バタリアン
話すゾンビ=これはゾンビですか?
となる訳だが、この映画も例に漏れず、ゾンビというよりは限界突破しちゃった人間ぽい。
まぁ、噛み付くけどね、噛み付かれるとゾンビの仲間入りするけどね。
あと、どうでも良いけど、ゾンビなのに邦題に「死霊」って付けるのやめて
例の死霊の映画のせいで、Z級の香りがして警戒してしまうやん…
ゾンビ映画としては観ないで、ゾンビっぽい何かが大量に湧いたビルでの
アクション映画として観れば、わりとサイコー☆ミな感じ。(残酷描写あり)
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<ストーリー

ギャングの一味に、同僚を殺された警官4人(紅一点あり)が復讐を決意し、
パリ郊外にある廃墟同然のビルをアジトにする、ギャングたちの元へ向かった。
完璧(笑)かと思われていた作戦だったが、不意をつかれたリーダー格の警官が
瀕死の重傷を負ってしまい形勢逆転。
もはやこれまでと思われたとき、ギャングがなぶり殺しにして、
その辺に転がしていた死体が突然甦り、ギャング仲間を貪り始めた!
それを境に、命を落とした者は、ものの数分でゾンビとして復活☆
凄まじい俊敏さと狂暴さで、警官とギャングらを襲い始める。
どんどんと増え続けるゾンビ、もう一刻の猶予もない
一時休戦し、お互いに協力しあい、ゾンビの巣窟と化したビルから
決死の脱出劇が始まった!
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せっかくのお洒落な町フランス・パリが舞台ですが…
ギャングの立てこもってるビルがこれまた、ここは本当におフランスのパリか?
と言わざるを得ない、こ汚いビル(廃墟)。
フランス全土で、バイオハザードが起こっているらしいのですが
明らかに、フランス中のゾンビが、このビルだけを目指している模様。
まぁ、大群と言うほどの数ではないけど、舞台が普通のマンションっぽいビルなんで
狭い通路にぎゅうぎゅう、フロアにぎゅうぎゅう、狭い出入口でぎゅうぎゅう
で、ライブハウスでのライブ中くらいの満員感。ゾンビ=観客
ギャング×警察官×ゾンビっていうコラボは、バンク・オブ・ザ・デッドで既にやってるけど
あっちは、何処に出しても恥ずかしくないくそB級映画なので、比較にはならない。
むしろ、比べたら『ザ・ホード』に申し訳ない…(p_q)
マサキがこの映画をいまひとつ楽しめなかったのは、登場人物が全員
あまりにも下衆で、感情移入できなかったってのもある。
登場人物、全員がなんつーか下衆い!
仮にも警官が、仲間の仇打ちとはいえ、4人とも完全武装で殺る気満々で
本部にも連絡なし(=プライベート)で、私刑に来るってどーよ?
ちゃんと令状取ってくるか、生きたまま捕獲して裁判にかけなよ;
フランスの刑事ドラマ観て、フランス警察はヤクザより怖い!
と思ったマサキの感性に間違いはないわ。
マフィアにしても、マフィアだから仕方ないけど、人命は超軽いあつかいだし
やたらフランス語で「merde!merde!」とか、叫ぶもんだから
merdeってなによ?とか思って調べてみたら、あぁーはいはい…みたいな。
きわめつけ、感情移入がまったくできない登場人物の中で、キングオブ下衆のヒロイン!
この42歳のヒロイン、いや年齢はどーでも良いンだ、正直。
最終的には見た目年齢だし、マサキのストライクゾーンは広いから。
死んだ刑事と不倫していて、その間に出来た子を現在、妊娠中。
不倫した挙句、不倫相手の子を妊娠して、警官仲間からも嫌悪されてる人に
共感なんてできないっていうか…
彼女に仲間の仇とかいって、ギャング殺す資格あるのだろうか?
むしろ、生還後に奥さんに殺されるフラグが立ってそうな気がするぞ。
活動停止したゾンビ(女性)を執拗に痛めつけ、仲間の警官も信用せず、最期まで生き残り
最後の最後でもまた…最後のあのシーンで、もーこいつ嫌!

でも、嫌悪を感じさせる不倫ヒロインとして、最期までブレないのは評価する。
あのお腹の薄さからして安定期入る前くらいだろうに、さらに言えば高齢出産なのに
よくお腹をかばいもせず、まったく気にせず、暴れ回れるよなぁ…
そりゃ自分の命も大事だけどさ。
逆に、マフィアのリーダーが、なかなか筋の通った奴なだけに
対比としてヒロインが、どうしようもない外道に感じてしょうがない。
ビル内にワラワラしてるゾンビよりも、この下衆の集団がほんと怖かった。
そして途中で、ベトナム帰りのヤバイおやじが乱入して、さらに下衆い集団になる。
ひたむきに全力疾走してくるゾンビも、こんな下衆の中に放られてしまって
かわいそうでならない(´・ω・)カワイソス
あとゾンビ映画の定番、ゾンビ好きには、息をするくらいに当たり前のルール。
『頭を撃つと活動停止』というのが、かなり最初の方で判明したのに、何故かやらない。
アグレッシブに動くゾンビに、ヘッドショットはやり難いのは分かるけども
そのような描写もないので、ちょっと頭の悪い集団なのでは?とイライラさせられる。
てゆーか、誰が主人公なの?
死んだ刑事の母親が、一人の刑事に「奴らを皆殺しにしてやって!」と頼むけど
頼まれた刑事が一番最初に死ンだし(゚д゚)
この時点で、マサキは主人公を見失った。
登場人物がそんななので、見所はアクションシーンくらい。
予告でもあった、車の上でゾンビ相手に死闘するとこ、これを見てこの映画を観ようと決めた。

完全にライブハウス

ゾンビが発生したら、一度はやってみたい「ここは俺に任せて先に行け!」
この台詞を言った者は、確実に、嫌な死に方をするンだけどね。
ゾンビ+車の上って、この状況で車の屋根に乗ったが最後、わかるよな?
登場人物の中で、一番、爽快感があったのは、ベトナム帰りのハーコー爺だけ
マシンガン片手に、つっこんでくるゾンビを蹂躙し、死体の山を築き
「心臓病で死ぬのはゴメンだ!」と、手榴弾で華麗に自爆!
そして鑑賞後は、ゾンビ映画ではあまり感じない、アンニュイさが漂う…
あの後、彼女はゾンビの溢れかえったパリの町で、一人身重の体でどうすんのか
ビルから脱出しても、街は走るゾンビだらけなのに…(´・ω・`)モヤモヤ
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評価:
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