B級ホラーから、劇場新作映画まで、気ままな映画レビュー。たまにネタバレあり。
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17歳のカルテ
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    制作年:1999年
    制作国:アメリカ、ドイツ
    上映時間:127分
    原題:Girl, Interrupted
    配給:ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント
    監督:ジェームズ・マンゴールド

    カミソリは痛い、水は冷たい、薬は苦い、銃は違法、縄は切れる、ガスは臭い
    生きている方が、マシ。


    『17歳のカルテ(公式サイト:日本語)』


    こんなに泣いた映画は、他にはちょっと無いかもしれない…。
    ほんの何でもないシーンでも、気を抜くと涙腺が緩んでしょうがないポロリ
    「17歳のカルテ」は、発作的に観たくなる映画で
    いつも、とつぜん無性に観たくなって、勢いでレンタルCD汗

    この映画の原作は、60年代後半の混乱するアメリカで、“境界性人格障害”で
    2年間療養病院に入院していた経歴を持つ、スザンナ・ケイセンのベストセラーだ。

    映画を観終わった後に、実話をもとにした映画だということを知って
    登場人物達が、みんな無事に退院して、出来れば幸せになっていてほしいと
    心の底から思いました(特に、リサ…ニコニコ

    ------------------------------------
    <ストーリー>

    スザンナ(ウィノナ・ライダー)には、自分の気持ちがわからなかった。


    4日前、彼女はアスピリン1瓶とウォッカ1本を飲んで、病院にかつぎ込まれた。
    自殺するつもりではなかった。何かにいらだっていた。何かが不安だった。
    パーティのことしか頭にない父。すぐに泣く母。
    世の中が見えてしまって、妙に悲しかった。
    高校で大学に進学しないのは自分だけ。
    作家になるつもりだったが、両親には理解してもらえなかった。

    父の友人である医師は、スザンナが周囲の人間を傷つけていると言う。
    そして、両親の了解のもと、クレイムア病院に送られる。
    出迎えたのは看護師長のヴァレリー(ウーピー・ゴールドバーグ)。
    入院同意書にサインしたスザンナは、“自らの意志”によってこの世界へと足を踏み入れた。

    初めて見た患者は、顔に火傷の痕を負ったポリー(エリザベス・モス)。
    両親からアトピーの原因である犬を捨てるように言われた彼女は
    顔の発疹部分にガソリンをかけ、火を付けたのだという。

    ルームメイトは病理性虚言症のジョージーナ(クレア・デュバル)。

    オズの魔法使いが大好きな、空想大好き女子。

    そして、2週間ぶりに保護されて病院に戻ってきたリサ(アンジェリーナ・ジョリー)は
    反抗的でエキセントリックな脱走の常習者。


    24歳で、10代の役を演じるアンジー姉さん…無名時代なのにこの貫禄たらーっ
    あの“ぽってり”とした唇の存在感と、眼力に、ただただ圧倒されるてれちゃう

    いつも個室のドアに“進入禁止”の張り紙をしているデイジー(ブリタニー・マーフィ)は、甘やかされた“パパっ子”で、ローストチキンしか食べられず、下剤が何よりの好物だった。

    若かりし頃のブリタニー、大食症の役なので、ぽっちゃり気味。

    病院では、強制的に睡眠薬を飲まされた。
    部屋は数分おきに安全確認のためにチェックされ、入浴のときにすら監視がつく。
    スザンナの心には怯えと絶望が広がっていった。

    彼女は精神科医ポッツ博士(ジェフリー・タンバー)との初めての面談で、ボーイフレンドの
    トビー(ジャレッド・レト)がベトナム戦争に徴兵されることが、心配だと訴える。
    けれど、なぜ自分がここにいるのか、彼女にはわからない。
    ただ、家に帰ったところで何も変わらないこともわかっている。

    リサはこの病棟のリーダー格だった。
    スザンナは、薬を口の中に隠す方法を教わり、彼女が召集した真夜中のパーティで
    自分のカルテを盗み見た。



    “気分不安定、目標不明確、衝動的、カジュアル・セックス、自傷行為
    反社会性と悲観的態度……”。
    最終的に博士が下した病名は、<境界性人格障害(※)>というものだった。

    (※)【境界性人格障害(ボーダーライン・ディスオーダー)】
    自己のイメージや長期的な目標、どんな友人や恋人を持つべきか
    どんな価値観をとるべきかに、自信が持てない症状をいう。


    ある日、スザンナたちは看護婦に引率されて町へと出かけた。
    アイスクリーム・パーラーに入った時、一人の中年女性がスザンナに近づき
    「一生入院しててね」と吐き捨てるように言う。
    彼女は、以前スザンナが求められるまま肉体関係を持った、父の友人である
    大学教授の夫人だった。
    リサが先頭に立って、彼女らはこの夫人を撃退する。

    翌日、デイジーが退院していった。
    テレビではキング牧師暗殺のニュースが流れていた。
    スザンナがクレイムアに来てから1年がたとうとしていた。
    その日、トビーが面会にやってくる。すぐに彼を部屋に招き入れて抱き合うスザンナ。
    二人だけの時間を作ってやるために、看護婦の部屋チェックを邪魔するリサ。
    1週間後にベトナム出征を控えたトビーは、スザンナに愛を告白しカナダへの逃避行に誘った。

    しかし、スザンナは踏み切れない。彼女にとってリサや
    ポリーやジョージーナは、かけがえのない友人になっていた……。

    (公式サイトより抜粋)
    ------------------------------------

    (以下、ストーリー詳細の記載部分あり)

    定期的に観たくなるこの映画、いつ観ても泣ける。
    これ観てる間に、ハンケチ2枚が、洗濯機行きになりました…悲しい

    この映画の魅力は、ストーリーが良いというのもあるけど、役者全員が
    素晴らしい演技力を持っているというのもある。
    ちょっとしか出ない脇役ですら、実力派で固められている。

    何が凄いって、無名時代のアンジェリーナ・ジョリーの演技だ。
    初めて観た時は、あまりに神がかったリサ役の演技に、鳥肌が立ちっぱなしだった。
    彼女がこの役で、アカデミー賞の助演女優賞を受賞しているのも納得できる拍手

    主演のウィノナ・ライダーも、さすが無声映画の役者だけあって、
    文字通り彼女は、あの印象的な眼で、演技をする。
    彼女の眼は、繊細な仕草は、言葉よりも雄弁に、スザンナの心情を伝えてくる。

    姐さん演じるリサ・ロウ(アンジェリーナ・ジョリー)は
    アンジーの役の中でも、特に好きな人物です。

    リサは、自由奔放で、わがままで、暴力的で、支配的で…まるで女王様女
    それでいて、どこか人を惹きつけて止まない魅力がある。
    だから、スザンナも、リサに惹かれたのかもしれない。

    他の患者達にも、リサは好かれている。
    ジョージーナの元ルームメイトで、リサの親友だったジェイミーは
    リサが病院を脱走して、2週間失踪していた間に、寂しさに耐え切れず
    首をつって死んでしまったくらいだ。

    リサは、確かに女王様のような人間だが、それだけではなく、優しい一面もある。
    アイスクリーム・パーラーで、スザンナが、教授婦人に罵られた時も
    真っ先に、庇ってくれたのはリサだ。
    リサのおかげで、この事態にもスザンナはあまり傷付かず、笑っていることが出来た。

    そんな彼女達の日常風景や、イタズラを見ていると、ここは病院ではなくて
    どこかの女子寮なんじゃないかという、錯覚を覚えてしまいそうになる。
    でも、ストーリーが進行していくと、ここは確かに病院で、彼女達は皆
    心の闇を抱えているンだという現実を突き付けられる。

    ある晩、フロリダに行こうとリサに誘われて、スザンナは病院から脱走をしてしまう。
    フロリダに行く前の宿として、退院して、港の側のアパートに住むデイジーを訪ねる。

    デイジーは、一晩だけなら…と2人を泊めてくれた。
    しかし、リサが真実を暴き立てたため、逃げ場を失くしたデイジーは
    翌朝、『The End of The World』のレコードをオート・リピートでかけながら
    自殺を図り死んでしまう。
    (言葉で人を死においやる様は、まるで、レクターのようだと思った)

    翌朝、デイジーを見付けたスザンナは、泣きながらも電話で助けを呼んだ。
    そんなスザンナとは反対に、リサは「バカな奴」と吐き捨て
    デイジーのガウンから金を盗り、1人で家を出て行く。


    2階の部屋で、デイジーの側に座り込んで泣くスザンナと、階段を降りて外に出ていくリサ
    まるで、今後の2人を対比するような描写だ。

    スザンナは病院に戻り、順調に回復していくが、リサは行方不明のまま時だけが過ぎ。
    スザンナの退院間近なある日、リサが保護され、病院へと戻ってくるが。
    キラキラとしていた眼の輝きはなく、変わり果てた姿のリサがそこには居た。


    スザンナが退院すると知ったリサは、今度はスザンナの真実を暴き立てて
    どんどんと追い詰めていく。

    逃げるスザンナを追いながら、「崖っぷちに立っている人間なんてたくさんいる
    みんな背中を押されたがっているんだ!」とリサは言う。
    だが、実は、色んな人間の背中を押してきた彼女自身が、一番誰かに
    背中を押されたがっていたのだ。

    「不思議なのは、誰も私の背中を押そうとしないことだ!」
    「私の真実を暴けばいい!」
    リサは言葉を吐き続け、追い詰められたスザンナは、望み通り、リサの背中を押した。

    自由奔放で、決して弱音を吐かなかった強いリサ。
    でも、実際は、8年間を病院で過ごし、ここでしか生きられない彼女こそが
    一番、自由ではなかった。

    リサが泣き崩れるこのシーンは、人間の弱さや脆さが、良く伝わってくる。
    人間の多面性を優れた演技力で表現し、観ていて、心を鷲掴みにされたようでもあった。
    以来、マサキはアンジーのファンです。

    この映画は、観た人がそれぞれ悩み考えて、何かしらの「答え」を見つける
    そんな映画なのではないかと思う。
    最近は、日本も大分進んで来たとはいえ、カウンセリングが一般に浸透している
    アメリカよりは、遅れているわけで。
    これを観て、意識が変わる人も居るンじゃないかな。

    なんだか全てに疲れてしまった人、生きることに嫌気が差してしまった人
    落ち込んでいる人、そんな人達にこそ、是非この映画を観てほしいです。


    映画の最後に、後で再会した人も、二度と会わなかった人もいるとスザンナは言っている。
    その再会した人の中に、退院したリサがいてくれれば良いと、強く願う。


    あまりに長くなってしまいましたがたらーっ
    「17歳のカルテ」は、全キャストの素晴らしい演技が楽しめる映画であり。
    ストーリーも人によっては、特に女性や、思春期の子には、強く共感できる映画です。
    この映画を観ることが、ある意味「自分探し」に繋がるのではないかと思います。


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    評価:
    ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
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    | ヒューマン | 01:38 | comments(7) | trackbacks(0) | pookmark
    こんにちは。

    今さっき「17歳のカルテ」を観て、ここに立ち寄りました。
    アンジーがとても魅力的でしたね。

    このレビュー、素敵でした。

    スザンナはリサの背中を押してあげたんですね。

    これを読んで気づきました。
    | あさみ | 2010/07/19 12:51 AM |
    こんばんは、あさみサン(`・ω・´)
    コメントありがとうございます。

    この映画のアンジーは、オーラがあるというか
    貫禄(?)があるというか、存在感があって魅力的だと思います。

    このアンジーかなり好きなので、「17歳のカルテ」を色んな人に観てもらえたら、嬉しいです^^
    | マサキ | 2010/08/03 9:51 PM |
    この映画見たくて調べたらあなたのブログにたどり着きました。私、見たいんですが、血や、自傷行為を見ることができません。この映画は、そういう痛いシーンは出てきますか?そういうのはなく安心して目を隠さずに見れますか?
    | ai | 2013/10/19 2:51 AM |
    こんにちは、aiさん。
    コメントありがとうございます(´∀`*)ノ

    スプラッター映画ではないので、大量の血液や、具体的な自傷行為のシーンはないです。

    ただ、精神科の病院が舞台の大部分で、そこで治療を受ける少女達の映画なので、中には腕にリストカットの跡がある少女や、薬の大量服用、自殺後のシーン(首吊り)などはあります。

    映画全体を通して、そこまで露骨な表現(自殺シーンも身体の一部が、ほんの少し映るだけです)はありませんが、心に痛いシーンは多いかなと思いました。

    あくまでも、私個人の感想のなので、絶対に大丈夫とは言えませんが。もし、大丈夫そうでしたら、ぜひ観て頂きたい映画の一つではあります。

    参考までに、『映画の森てんこ森』というサイト様で、テキストによる映画の再現レビューとして、ストーリー(結末まで)をテキストで紹介していますので、一度そちらを確認してみるのも良いかと思います。
    | マサキ | 2013/10/19 11:58 PM |
    有難うございます。リストカットの跡も見ることができません。何分ぐらいのシーンで出てくるか教えてもらえますか。めんどくさくてすみません。
    | ai | 2013/10/23 6:02 PM |
    映画の中で、リスカの跡がハッキリとアップで映るような場面は、確かなかったように思います。

    ただ『17歳のカルテ』を観たのが、何年も前のことなので、そこまで明確には覚えていないンですよね…
    そのため、自信を持って、大丈夫!と言えなくて、申し訳ないです(´ヘ`;)

    もし、可能であれば、レンタルした『17歳のカルテ』を映画好きなお友達など、どなたかに、最初に観てもらって、その上で大丈夫か判断してもらう、というのはどうでしょうか?

    あと、もし映画に苦手なシーンがあって、観られないとかであれば。
    原作の本があるので、こっちを読むのも良いかもしれません。
    スザンナ・ケイセンの書いた自伝で、『思春期病棟の少女たち』というタイトルです。
    | マサキ | 2013/10/26 12:48 AM |
    管理者の承認待ちコメントです。
    | - | 2018/07/08 3:26 AM |









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