IT/イット “それ”が見えたら、終わり。(第一章)
オリジナル版ジャケット
私事ですが、本日11月3日は誕生日です。
誕生日にスティーヴン・キング原作の映画『IT』がリメイク公開されたので観てきました。
『忙しくてメール返す暇がないとか嘘だろ。それくらいできるし。大人はこれだから…』と言っていた、高校時代の自分を諭したい気分になる今日この頃です。
ここ数年、なかなか更新できない日々が続いています…それでも有り難いことに、そんな超遅レス・遅更新なブログを見てくださる方々がいます。そんな方がお一人でもいる限り、遅更新ながらも細々と続けていきたいと考えております。何卒、今後も宜しくお願い致します。
今月は、比較的、落ち着いて、映画を見られそうで、嬉しいです。
以上、短いながら近況?報告でした。以下、レビューします。
上映時間:135分
原題:iT
制作年:2017年
映倫区分:R15+
オリジナル:IT(1990年)
監督:アンディ・ムスキエティ
原作:スティーヴン・キング
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<STORY>
“それ”は、子どもにしか見えない…
平和で穏やかな田舎の町デリーでは、子ども達が、次々と消える事件が発生していた。
内気な少年ビルの弟ジョージも、ある大雨の日、黄色いレインコートを着て
紙で作った船を片手に、遊びに出かけたまま、おびただしい血痕を残し、姿を消した。
悲しみに暮れながらも、弟ジョージを探すことを諦めないビル。
学校の仲間達(ルーザーズ・クラブ)と、弟を探すビルの前に
“それ”は現れ、彼らの周りで、次々と恐ろしい現象を起こしていく…
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相変わらず、スタンド・バイ・ミー感ありすぎの爽やかホラー映画だ。
オリジナルよりも、さらにスタンド・バイ・ミー感が増している。
リメイク版の『IT』、夏休みに大事な仲間と一緒に観たい一作です。
オリジナル主人公は、若くして夭逝したリヴァー・フェニックス似の美少年だったけど。
リメイクしても、そこは変わらず、透明感のある美少年が演じています。
このあたりも、スタンド・バイ・ミー感が出ている要因かも。
レイティング「R15+」ではあるけど、残虐・ゴア描写は「R15+」にする程かな?と思う。
確かにオリジナルにはない、腕を噛み千切られたり、焼け爛れた死体が出てきたり
グロ目なシーンや、そこそこ痛いシーンは、増えていたけど。
ホラーシーンではなく、主要登場人物が未成年なことや、子どもの喫煙、万引き、いじめシーンがあること。子どもの半裸(パンツ・ショーツ&ブラ一枚)シーンがあるからという気がする。
「IT/イット “それ”が見えたら、終わり。」を観た感想としては
ピエロ(クラウン)恐怖症やホラーが苦手な人には、普通に怖い映画だと思う。
それ以外の方には、ホラー+スタンド・バイ・ミー+少年少女の淡い恋の映画としてお薦めします。
オリジナルを見たことがなくて、純粋なホラー映画として観ると、拍子抜けすると思う。
主人公ビルを含めた7人の少年少女は、いずれも自分自身や家族に問題を抱えていて
それゆえ学校ではいじめられ、大人の顔色を伺ったりしている…そんな子ども達だ。
そんな子ども達が、勇気を振り絞って、仲間たちと力を合わせて、時には喧嘩してぶつかりながらも、協力し助け合い、しがらみや恐怖を断ち切り、“それ”に立ち向かうことで
大人へなっていく、そんなスタンドバイミーのような作品です。
(ただし、あくまでもホラー映画。全く怖くない訳ではない)。
主人公達をいじめる不良少年も、自分より弱い者には、暴力をふるい強く出るけど
父親の前では、怯えるただの少年で、主人公達となんら変わらない。
彼も、最終的には、父親への恐怖を最悪な方法で断ち切り、大人になっていく……。
廃屋で子ども達の目の前に、「怖くない」「怖い」「超怖い」と書かれたドアが現れて、迷うことなく、「怖くない」ドアを選ぶ辺り、まだまだ子どもで可愛い彼ら。
そこで違うドアを選ぶ勇気を持ててこそ、大人の第一歩だぞ!気持ちは分かるけど!
リメイク版は、クラウンが張り切りすぎてしまったため、笑えるシーンもちらほら。
恐怖演出ってやつは、程度を考えないと笑えて困るよね?っていう、よくあるやつ。
ダンシングクラウンらしく、ダンスに気合入れすぎたり巨大化してみたりと、やりすぎてて、思わずクスリと笑ってしまった。横に座ってた学生さんらしい男子は爆笑して、友達に怒られていたし……落ち着けオイオイ。でも、あのダンスはない…ほんと。爆笑しても許せる。
帰宅してからダンス再現してみたけど、上手く出来なかった。さすがだなクラウン
そして、オリジナルに比べて、下ネタの多さに驚く。欧米辺りの中学生が言いそうな下ネタ。
主に、(自称)話術がすごくて童貞じゃない少年リッチーのせいで。
字幕を追ってるから気にならないけど、シットとファックしか言ってない気がするこいつ……
自分のナニの大きさ・長さの話が多い。実に思春期らしく、それしか考えていない模様。
他の子はみんな“それ”に驚かされて怖い目に合っているのに、リッチーは終盤までほぼ無傷。
やはり童貞ではなくて、大人(自称)だからなのか…ヾ(゚д゚;)
リメイク版では、淡い恋の要素が増えていて、それが怖さをさらに減らしている。
バベリー役の子は、大人になる前の少女独特の綺麗さがあって、スクリーン映えしてた。
正直、あの子ども達の中で、一番強く、優しく、行動力があるのは彼女ではないかと思う
主人公に報われてほしい気持ちもあるけど、心情的には、おデブ少年のベンも応援したい。
ベンがいたからこそ、デリーという町の歴史や、“それ”の棲家などが解明されたのだから。
でも、初恋は実らないっていうし、みんなには、強く大人になっていってほしいものです。
オリジナルを観ている人でも、新しいライトホラーとして楽しめる映画ではありますが
ただ、オリジナルを観ている人は、どこで何が出て来るか、ある程度分かっているので
そんなに怖くは、感じなくなってしまうかと思います。
スタンド・バイ・ミー好きな人には、意外に、お勧めできるような気がしている。
最後に、タイトルにもあるように、このリメイク映画は『第一章』。
オリジナルは、DVD購入すると、ディスクが「サイドA」「サイドB」と別れていて、主人公の子ども時代(サイドA)、大人時代(サイドB)という二部構成になっている。
今回の映画は、この「サイドA」にあたるお話をリメイクしたものになる。
第一章とある以上、おそらくサイドBにあたる部分が第二章として公開されると思います。
サイドA(第一章)だけでもお話として成り立っているので、続編を見なくても問題ないです。
むしろ、個人的にはサイドAだけ怖かったし、サイドAだけでも良かったと思ってます。
オリジナルを観ている人にしか分かってもらえないだろうけど。
終盤でクラウンの両腕が、甲殻類っぽくなったあたりに、オリジナルのサイドBを感じた。
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