ザ・インシデント
黒執事を観る予定の日まで、まだまだ間があるので
TSUTAYA限定レンタルの問題作『ザ・インシデント』を借りてきた。
映画としての評価は100点満点中、余裕で50点以下だけど、ある意味、問題作というか
ある意味、新しかった。そーゆうプレイは初めてかも><。
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<あらすじ>
法を犯した精神障害者を収容する「サンズ精神科保護施設」
その食堂で、バンド仲間と一緒に、コックのアルバイトをするジョージ(主人公)。
囚人の一人であるグリーンが、他の囚人に対して、なにやら不穏な行動を
とっているのに気づき、グリーンに恐れを感じながら働くジョージだが。
厨房のガラスには強化ガラスが使われ、囚人には決まった食事の時間に薬を与え
薬が切れる前に独房へと戻しており、万全のセキュリティーシステムが
敷かれていることで安心していた。
しかし、雷雨によって停電が発生し、所内が真っ暗になった上
セキュリティーが作動しなくなる。
やがて、薬の効果が切れ、興奮状態に陥った入所者たちは警備員を襲い
厨房になだれ込もうとする。
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(ネタバレあり)
常々、一番怖いのは、幽霊でもクリーチャーでもなく「人間」と言ってますが
ゾンビだらけの中に放られるより、こっちの方が怖い!
マサキはよく、動物園や水族館に行くと妄想することがある。
もし、もし、いまこのゴリラやカバの檻が壊れてしまったら…!!
もし、もし、この危険ザメの水槽に落ちてしまったら…!!
(だから武井壮は勇者だよ!)
この映画も、そーゆう感じのテンションで作られたと思って良いです。
深く考えずに、怖いものが観たい、グロイ映像が観たい、伏線は回収しなくていい
オチが分からんくてもいい、犯人が不明でも気にしない…という人に、お勧め。
そもそも、そもそもですよ?普通は、予備電源や非常電源くらいあるでそ?
そんな凶悪な犯罪者を収容してる施設に、災害時マニュアルくらいあるでしょ?
全職員が、コックを除いて、10人もいないとか問題でしょ?
アルカトラズばりの刑務所なんだぞ!ここは!
一番の問題点は、キッチンの強化ガラスが、囚人どもによって壊されたことだね。
強化ガラスの構造とか、詳しくは知らないけど、そんなもんなの?
それでも「新感覚なホラー」としては、そこそこ楽しめた。
アンモラルな設定とかには目をつぶるとして、ゆえの限定レンタルなのかな?
突然の停電で、看守に協力を要請され、主人公たちは、患者(囚人)らを
部屋に戻す手伝いをすることになるが…お約束通り、薬が切れたのか
暴走した囚人にスタンガンを奪われ、看守は殺されてしまう。
主人公たちは、慌ててキッチンに逃げ帰る。
言葉も通じない、行動パターンも読めない、凶暴で暴力的な人間達が
強化ガラス一枚を隔た先にウロウロしてるところで、そっと息を潜める恐怖。
囚人らに捕まったら、どんな斬新な方法で殺されるかも分からない。
そんな追い詰められるような、ジワジワくる恐怖は感じた。
ドア一つしかないキッチンの倉庫に逃げ込んで、囚人にドアノブをがちゃがちゃされたり。
キッチンに戻ったら、お鍋の中に小便をして、それをぐつぐつ煮る囚人がいたり。
電話で救助を呼ぼうと事務所に行けば、のんきに電話している職員が…
立ち上がると、なんとその下はブリーフ一枚!?(゜д゜)
(職員を殺して衣服(上半身のみ)をうばった囚人だった)
そんな囚人の奇行も、怖さを演出するのに一役買っていた。
少しくらいはまともな部分のある奴もいるのでは…と微かな期待を抱くも
ことごとく打ち砕かれていくんだ(´Д⊂ヽ
バンド仲間の一人は、囚人らに捕まり、顔にアルミホイルをぐるぐるに巻かれ
腹に鉄パイプを突き刺されて、死亡。そのすきに、コック逃亡。
それに怒った仲間が、飛び出していったところで、囚人の一人に鼻をくいちぎられる。
事務所であっさり電話は通じてるので、助けは呼べた訳なんですが。
主人公は、事務所で恋人にも電話するけど、ただの世間話で終了…もにょる。
というかさ、停電したのに、事務所は電気も付いてたし、電話も通じてた(‥)
キッチンを脱出する際や、キッチンが映るシーンで、毎回意味ありげに
指の折れた囚人の死体が映されるンだけど、顔だけは映らない。
あまりにもわざとらしいカット過ぎて、伏線か何らかの重要シーンなのね、と分かる。
逃げる途中に、施設内で好き勝手する囚人らを発見、ホッチキスをガンガンしたり
紙を破り続けたりと…囚人の奇行シーンは普段あまり感じない類の恐怖。
無惨に殺された看守の死体や、囚人らに強姦されたとみられる女性職員を発見。
したところで、主人公は、囚人に捕まり意識を失う。
気がつくと、キッチンの机の脚部分に、全裸で緊縛されていた。
まさか、まさかのアレか、BL的な展開か!?嫌すぎる。
そうこうしてるうちに、鼻を食われた仲間が連れてこられ、コンロの上に置かれる
まさか…まさかだよね?と思ってるうちに、コンロ点火!(;゚Д゚)エエー
3箇所のコンロで、足、腹、顔を焼かれるギターくん。たぶん死亡。
そこに一人の囚人が入ってくる、普段、短い会話をかわしたりする
主人公にわりと友好的な態度を取っている、大人しめの囚人だ。
なぜか、手にはオリーブオイルを持ち、主人公の全身に塗ってくる。
まさか、まさかコンロでこんがり肉か!?それとも、やはりBL的な!?
殺られるの!?ヤられるの!?どっち!?
囚人に、君のことは好きだけど…等と告白されるも、主人公放置してどこかへ消える。
そこへ凶悪犯罪者グリーンが現れ、自分の指を食いだしたΣ(´Д` )な…。
もう勘弁してくれと泣き出す主人公、マサキももう色んな意味で勘弁して欲しい…
いい加減に、伏線の回収に入ってくれ、苛々しておかしくなりそうだ。
まったく回収されない伏線や、囚人どもの意味不明な行動に疲労してきたところで
コックが助けを連れて戻ってきて、主人公も保護されてハッピーエンド…とはならず
キッチンの外に出ると、あの指の折れた死体があり、その死体はグリーンだと判明。
おかしい…!?、グリーンはさっきまでキッチンにいた、この指折れ死体は最初からあった。
さっきのグリーンは誰だ?この死体は誰なんだ?
自分の観ているものが信じられないといった表情の主人公。
どこまでが現実で、どこからが主人公の妄想なのか…マサキも混乱。
ラストシーンで、病院で恋人に看病される主人公、その目はうつろで反応はない。
この流れから考えて、主人公はかなり早い段階で、精神に異常が出ていたと思われる。
仕事のストレスですかねぇ…夢のバンドも上手くいってなかったし。
最初の『グリーンが他の囚人に対して、不穏な行動を取っている』というのも
主人公の恐怖が見せた、妄想(思い込み)で、その時点で大分まいってた気がする。
今回、助かったのは二人だけど、主人公は壊れてしまったので、純粋な生存者は
冷静な判断で行動していたと思われる、コックさん一人ということになる。
コックは、主人公に、「グリーンのことは考えすぎだ(妄想だ)」と言ってたし。
臆病にどこかに隠れたりせず、ただの囚人の暴動と考えて、恐怖を感じながらも
一番冷静に行動していたから、当然と言えば当然の結果。
それにしても、悪い意味で、すっきりしない映画だった。
おかげで、マサキのレビューにもキレがない気がする。
衝撃的なシーンはたくさんあったけど、本当にただそれだけの映画。
正直なところ、とりとめがなさすぎて、駄作なのか良作なのかすら不明…orz
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